大丈夫です

ほんとうに大丈夫です。

10月 読んだ本

 

わが師わが友

ノーベル賞をとった朝永振一郎氏の本。理化学研究所での研究者時代や、ドイツに留学したときの日常や思い出について書かれた本だった。

朝永氏は若い頃に劣等感を持っていたようで、理研の先生に誘われていなかったら田舎でのんびり過ごしていただろう、と書いてあって意外だった。京都帝国大学を卒業しているので、もちろんエリートであるのは間違いないのだろうが、後にノーベル賞をとるような人でも自信がない時期があったんだなと少し安心した。もちろん、同期に湯川秀樹氏がいたことの影響が大きかった気がするけど。

ドイツ編では、戦禍が広がりつつある中でのんびり過ごしているのが意外だった。しかし、結核で友人がサナトリウムに行ったり、同級生が現代ではあまりないような不慮の事故で亡くなったり当時の生活を厳しさを感じさせられる部分が多かった。
朝永氏がドイツに滞在したのは第二次世界大戦直前の話で(開戦の影響で帰国)本書にでてきたドイツの人々や留学生も、この後戦争に苦しめられたと思うと悲しくなった。

 

なんとなく手にとったけれど、かなり面白かったので他人にも強くオススメしたい本だった。特に、理系の研究に携わったことのある人なら心に響く部分が多いと思う。

朝永氏の本といえば『物理学とは何だろうか』なども有名だが、こちらも面白いのでオススメ。

物理学とは何だろうか〈上〉 (岩波新書)

物理学とは何だろうか〈上〉 (岩波新書)

 

 

 

こころ (新潮文庫)

こころ (新潮文庫)

 

 こころ

 高校の現代文の授業で読んだ気がするが、イマイチ話の内容が思い出せなかったので再読。 先月実家に帰った際、本棚に眠っていたのを引きずり出してきた。そういえば、高校の授業のためにわざわざ本を買ったんだろうか?全く思い出せない。

東京に住みはじめたので、本書に出てくる東京各所の地名がわかるのが嬉しい。自分の知っている地名や場所が100年も前の小説に出てくるのは感慨深い。たまに、上野から小石川など、そこそこな距離を歩いているようなことが書かれていて面白い。今の感覚だったらちょっと遠いかなーと思ったりする。

夏の花 (集英社文庫)

夏の花 (集英社文庫)

  • 作者:原 民喜
  • 発売日: 1993/05/20
  • メディア: 文庫
 

夏の花  

原爆投下前後の広島での生活を描いた本。当時の悲しい状況を柔らかい言葉?で書いている印象。わりとふわふわした(?)文体で、少し表現を読み解くのが難しい部分があった。

幻の声 (文春文庫)

幻の声 (文春文庫)

 

 幻の声

以前読んだ深川恋物語という本が面白かったので読んだ本。江戸時代の町人を題材にした作品で、当時の生活や歴史的な背景を調べながら読むのが面白かった。4編くらいあった気がするけど、それぞれハッピーエンドで終わらない感じが良かった。

深川恋物語 (集英社文庫)

深川恋物語 (集英社文庫)

 

 

 

つめたいよるに (新潮文庫)

つめたいよるに (新潮文庫)

 

 つめたいよるに 

短編集。 1話自体が短いので、長い話だと疲れちゃう人に良さそう。短いのにストーリー性とかしっかりあるのがすごいなと思った。

番外編(漫画)

 グラゼニ 

なんかお金の話!という印象が強くて今まで手にとって来なかったけど、読んだらめちゃくちゃ面白かった。大半のプロ野球選手は毎年結果を出さない。良い年と良くないシーズンを繰り替えすという描写がリアルで、すごく良い。

火ノ丸相撲 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

火ノ丸相撲 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:川田
  • 発売日: 2014/09/04
  • メディア: Kindle
 

火ノ丸相撲 

ジャンプだから面白いだろうと思って安直に読んだけど普通に面白かった。

 

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